大騒ぎ終了 Googleの仮想空間サービス「Lively」が年内終了

Googleの仮想空間サービス「Lively」が12月末で終了Impress Watch
Google Unplugs Lively as Hype Fades Over Virtual Worlds【NYTimes】

 仮想空間サービスを今年7月に開始したものの、わずか半年で終了させることを決めたGoogle
 『もう仮想空間の大騒ぎも終わったので電源抜いてもいいでしょう。もう遊んでる余裕も無いんです』と言いたげな突然の発表だった。
 ユーザー、株主、社員、メディアもこの突然の発表に驚いていない。むしろ、ひっそりとした退場はやむなし、又は当然という雰囲気だ。

 1〜2年前のあの仮想空間ブームがまるで昨日のように思い出される。
 多くのメディアが熱狂し祝福した。
 企業が仮想空間に進出する度に、大きく報道された。

 『仮想空間に熱中した人たちが語るその魅力は、多くの人たちにとっては退屈、もしくは、気味悪いものであった』 【NYTimes】と辛辣な意見もあったものの、仮想空間という大型商材に期待する声が溢れる中、大きく取り上げられることはなかった。

 豪華な建造物が建ち並ぶゴーストタウンで着飾って練り歩くとか、広大なリゾート空間で美男美女に扮してくつろぐ等々、私自身も試したものの、身体性を欠いた体験をいくら重ねても気持ち良くはならなかった。また、パソコン性能に高いものが要求されること、ソフトウエアの使いこなしに高いITリテラシーが要求されることなどが、急速に広く普及するには障害になると思っていた。
 仮想空間が好きな人に、『仮想空間で何をやっているのか?』と問うと『人を捜して、話して、それからイロイロと発展して。。。』という答えが多かったので、普及の段階ではイベントビジネス類の可能性はあるかとも思ったりもした。そして、Impress Watchでは期間限定の特集を組んだり、インプレスキャリアでセミナーを一度開催した後は、他社の積極的な取り組みにやや乗り遅れた感を憶えながらも、しばらく様子を見ることにしていた。

 仮想空間が、大型商材が欲しいメディア、IT系企業等にとっては、期待の大型新商品であることに今も変わりはない。
 しかし、ビジネスになるのは思っていたより更に先の話になりそうだ。