笑った!!バランスボールに座りボヨンボヨンで社員教育

いやーっ、思わず吹き出した。日経新聞エステー会長 鈴木喬の寄稿記事。

ふだん執務している会長室でも、役員会でもバランスボールに座っている。はっきり言って座り心地は良くない。安定が悪くて腰が落ち着かず、バランスをくずさないように絶えず軽く緊張していなければならない。それがいいのだ。

 第一、眠くならない。緊張感が仕事の効率アップにつながる。だらだらした会議が大嫌いだ。バランスボールを使い始めてから役員会が以前よりきびきびと進むようになった。

 残念ながらボールに座っているのは私だけである。役員全員に配ったのだが、使う役員が1人減り、2人減りして、とうとう私だけになってしまった。

(中略)

 ちょうど本社を耐震設計のビルに新築中。今年3月に竣工したのだが、これを機に全社で導入しようと決めた。役員会に提案しても、どうせ反対されるだろうと思って、まず役員全員にプレゼントした。

 昔は高額だったようだが、今は案外安い。近所のディスカウントストアでひとつ1400円ほどで売っていたので、まとめ買いして会社に送ってもらった。腰痛にも効くらしいと聞いて、腰が悪い社員がいると、「使ってみろよ」と、かなりの数の社員に贈呈した。

 ところが、会長の親心を知ってか知らずか、役員陣と同様、社員たちも早々に使わなくなった。だから、社内に大きなボールがゴロゴロしている。

 安定のいい椅子にどっしりと腰掛けていては厳しい企業間競争に勝ち抜けないぞ、と檄(げき)を飛ばしたいが、我慢の日々だ。

 それでも時折、バランスボールを利用して社員教育を試みる。会長室で要領を得ない報告をする社員がいると、座ったままお尻を上下してボールを揺らす。これには相当なプレッシャーを感じるようで、みんな慌てて結論を言うようになった。役員会が短くなったのも、そのためだ。