#10 違和感を大切に


もっともらしく聞こえる仕事の話に違和感を感じるときがある。


ざらっとした感触の違和感がどこから来ているのかその場では思いつかず、適切な質問もできずに、違和感を抱いたままになってしまうときがある。なんとなく嫌な感じの予感を伴うときもある。


相手が自分の同僚や部下なら遠慮無しにしつこく質問してその場でその違和感の正体を突き止めることもできるが、相手が顧客や取引先、上司だと率直な質問をするのもはばかれる場合が多く、気にはなるがその場ではしまいこんでしまうこともある。


2〜3日は、くどくどとその違和感の正体を考えてみたり調べたりするが、忙しさにかまけて忘れてしまうこともある。


そして、ある日突然、失敗が起きる。


その経緯や原因が明らかになってくる。


そして、忘れていたあの違和感または嫌な予感を感じた場面が、実は重要なひとつの局面だったことがわかってくる。


失敗の収拾とリカバリーに全力をつくすが、失ったものの大きさに加え、これから失うものの大きさにも呆然とする。


そのときの後悔は大きい。


ためらわず違和感の正体を突き止めなかった自分、
納得いくまで調べたり考えたり問題定義をし続けなかった自分に情けなくなる。


教訓『違和感を大切に』と心に刻む。



<追伸>

教訓を見つけても現状は救えない。


失敗を契機に、膿を出しきり、抜本的な解決策を打ち出し徹底していくしかない。
外科手術だけで直りきらないなら、体質改善の漢方薬も服用する。
この緊急事態を乗り越えていく過程で成長し強くなる組織や個人であるように努力するしかない。


『ころんでもタダでは起きない。』と勇気づける。