#09 エンジニアのコミュニケーション能力(前編)

エンジニアのコミュニケーション能力(前編)

「2007年 ITエンジニアに求められるもの」というタイトルでコラムを書いてきたが、ふと気づくとバックナンバーのタイトルが全部同じになってしまい、クリックしないと内容が分からない状態になってしまっていたので、今回からは具体的なテーマをタイトルにしました。

(このまま書き続けて「2008年 ITエンジニアに求められるもの」になってしまうのもかっこわるいなあと余計な心配までしてしまいました。)

さて、閑話休題

下の図をご覧になったことがあるだろうか?



この図は、私が工学部学生だった時に応答関数の第一回目の講義で、教授が冒頭に書いたものだ。船の舵をこれくらい切ると、どのくらいの時間をかけてどういった軌跡を描いて船が曲がっていくかを計算して求めることを学ぶのが目的の講座だった。もちろんその計算式は何も憶えていないがこの図ははっきりと憶えている。

教授はこの図をまるで森羅万象の基本図式みたいに説明した。 そして私は感動してしまったのだ。科学の神髄に触れた気がしたのだ。 今考えると当たり前すぎて、当たり前でなくなっていたところをグサッと刺されたのかも知れない。

それ以降、仕事でよく理解できない出来事があるとこの図を思い起こし、なんとか論理的・数学的に整理できないものかと試みたものだ。 シンプルで応用可能な図として僕を随分助けてくれた図なのだ。

最近、エンジニアのコミュニケーション能力に関する本を読んでいたらこの図のことをまた思い出した。 Processのところに、更にControlが加えればよりわかりやすくなる。



理系出身のエンジニアにはストンとくる表現だなとちょっと自画自賛