就業力とシュガー社員

 本日の読売新聞1面に、【大学生の「就業力」アップ、国が5年計画】との見出し
 大学生の就職内定率が就職氷河期以来の落ち込みを記録する中、文部科学省は、2014年度までの5年を大学生・大学院生の「就業力」向上の重点期間と位置づけ、大学の財政支援などに乗り出す。らしい。
 予算30億円、一校あたり2300万円。就職指導者の配置や自分のつきたい職業を考える授業を開設するなどの費用に使われるとのこと。

 一方、13面の文化面では【問題社員 ルール明文化で対処】の見出し
 田北百樹子著『問題社員の取扱説明書』が、自覚やモラルに欠けた若手社員「シュガー社員」らへの対処法を解説していると紹介する。しかも「対処」とは、問題社員を教育することではなく、教育をすっぱりとあきらめ、他の社員と摩擦が起きないようにするか、円満に退職してもらうことである。そのために、企業側はルールを明文化し、理論武装せよとか、「首切り」の実務がかかれているらしい。社労士の著者だけに、リアルだ。

 就業力ってアップできるんだろうか。大学3年だともう精神的な根っこの部分はできているし、働く大人の姿もそれなりにみてきているだろうし、アルバイト等で労働も知っているだろうし、働くことの価値感を変えることはあまりできないのではないか。と思ったりもするが、「シュガー社員」予備軍が減るのであれば、企業にとってはありがたい話であるのでし、僕ら人材ビジネスも市場が大きくなる話でもあるので、応援しよう。

 モンスター○○という言葉があるが、モンスターシュガー社員ほど企業にとってやっかいなものはない。モンスターシュガー社員バスターズみたいな強力な社労士の本が売れているということは、相当数の企業が困っているということなのだろう。僕もこういう話しは管理職をやっている友人等か頻繁に聞くようになった。

 そして結論は、できる人は最初からできる。できない人はずっと出来ないまま。みたいなものになってくる。

 サラリーマンは敗者復活がありえない職になってしまうのかも、だ。これは、勝ち続ける人にしかありがたく、他の人や企業も我々も幸せになれない話だ。

 シュガー社員コースといったキャリアパスをもし創ったりしたら、人気爆発になったりして。。。
 もう、ブラックユーモアか共産主義復活か にならない現実味をおびた話である。