内閣府判定〜戦後最長景気は02年2月〜07年10月

 1月30日の日経新聞朝刊5面の見出し
 景気後退07年11月から
 内閣府判定】すでに1年以上に
 エコノミスト厳しい味方・・底入れは来年

 内閣府は景気の良かった期間を02年2月〜07年10月として、『戦後最長景気』と名付けている。自動車や電気等の輸出頼みの好景気は、生活実感に近い名目成長率の平均が0.8%と、バブルの時の7.3%と大きな開きがあり『実感なき回復』だった。とのこと


 内閣府も、随分、後付けで景気の山を判定したものだ。今更、学術的に景気の山を定義されても、、、エコノミストたちの揃って厳しい見方を披露されても、、、正直、ニュースっていう感じはしない。
 しかし、わかりやすい節目と命名は、今後の経済議論を進める上で共通用語・理解として使いやすいという効用はあるし、加えて内閣府判定となれば権威もあるので、やっぱりニュースということか。


 ところで、話は飛んでしまうが、『百年に一度の危機』、『派遣切り』という言葉についても、誰か学術的に定義してくれないかと思う。両語ともシビアな状況を伝えるのだが、あいまいな意味合いも含んでおり、雰囲気・痛みの共有には有効だが一面的な言葉のように思える。(前者はグリーンスパン公聴会で言った言葉であるが、後者は誰が言い出したのかはわからない)
 こんな危機的状況だから、『弱者救済』『セーフティネット』『財政出動』等なんでもありという土壌をつくるにはいいかもしれないが、一方では『モラルハザード』『既得権益者の権利保護強化』につながっていく虞もある。ご用心を!