#21 ラーメン屋 VS マクドナルド
『ラーメン屋 VS. マクドナルド 〜エコノミストが読み解く日米の深層〜』を読んだ。
筆者の竹中正治氏は、大手銀行のワシントンDC事務所長兼エコノミストとして4年間活動した経験を持つ。その経験を元に練り上げた日米の経済、文化、宗教の比較論を展開し、新しい日本の軸足を探る内容となっている。筆者の日経ビジネスオンラインでのコラムをベースに加筆・再構成されている。
事例もわかりやすく、文章も柔らかく、ユーモアもある。時折みせる米国で働く日本人ビジネスマンの気負いには、同世代の僕としては共感し好感が持てる。(背表紙の筆者の写真は、すごくまじめで頭良さそうな学者さんみたい)
ちなみに、第一章は、マックのビジネスモデルとラーメン屋のビジネスモデルを対比し、アニメや教育問題なども引き合いに出しながら、
日本人には小さな資本による職人型ビジネスモデルで、異文化融合型の商品やサービスを生み出す創造力がある
と論じている。
マックとラーメン屋をざくっと取り上げるところがわかりやすいし記憶にも残る。
2章以下もコントラストを効かした対比をあげてます。
気軽に日米比較論を踏まえて日本の将来を語りたい方にオススメ。
米国 日本
マックに頼るアメリカ人 ラーメンを極める日本人
希望を語る大統領 危機を語る総理大臣
ディベートするアメリカ人 匿名でブログする日本人
ビル・ゲイツ 小金持ち父さん
一神教 アニミズム
消費者の選別 公平な不平等
ラーメン屋vs.マクドナルド―エコノミストが読み解く日米の深層 (新潮新書)
- 作者: 竹中正治
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/09/01
- メディア: 新書
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