#01 プロポーズ大作戦


ホームページのリニューアルに併せて、コラムのタイトルを「非線形ノート」に変更しました。
前回のコラム「Stay hungry, Stay foolish.」は「職」を主テーマに置いて書いてきましたが、今回の「非線形ノート」では、テーマを決めることなく、ブログ風に気楽に書いて、さらっと流し読みをしていたただけるようなコラムにしていきたいと思います。よろしくお願いします。

さて、「プロポーズ大作戦」というテレビ番組をご存知でしょうか?

中年の人なら、「西川やすし・きよし」が司会をする20年以上も前の合コン番組を思い出されるでしょうが、それではありません。現在、フジテレビで月曜9時に放映中の青春ラブコメディ「プロポーズ大作戦」のことです。
私は偶然にもこのドラマの第1話を見てから、そのストーリー展開がとてもおもしろくて毎回見るようになりました。今週で第6話になりました。

おおまかなストーリーはこんな風です。

 若者(山下智之)の幼なじみで大好きな女性(長沢まさみ)が他の男(藤木直人)と結婚してしまう。若者は少年の頃から想いを告げられぬまま、彼女の結婚披露宴に出席し友人スピーチまでする羽目になってしまう。そして、新郎・新婦の二人の思い出のスライドショーの写真の隅っこに写る自分を見ながら、若者は「あの頃に戻ってやり直したい!」と強い後悔に陥いる。そこに突然に妖精が現れ、スライドの過去までタイムスリップするチャンスを与えてくれる。
 過去に戻った若者は、彼女を奪還すべく過去の失敗を繰り返さないように奮闘する。しかし、スライドの写真を撮る瞬間に、また披露宴のスライドショーに戻ってきてしまう。
 若者はまだいち友人出席者のままで、新郎の席には座れていない。
 若者は「やっぱり、あれくらいじゃ駄目かあ。」と大きく落胆し、呆然と次のスライド写真を見ていると、また妖精が現れ、アドバイスをくれた上に、再度タイムスリップをさせてくれる。


こんな感じで毎回のストーリーが構成されていて、5月21日の第6話までに合計6回過去にタイムスリップしました。3ヶ月1クールと考えるとあと5〜6回で最終回ですから、まだまだ話はこれから二転三転ありそうです。

さて、皆さんは友人とのたわいない世間話の話題として、「昔に戻ってやり直したいか?」とかでたまに盛り上がったりしませんか?

私も何回かこの話題で盛り上がった経験があります。


「もどりたい」と即答する人。
「あんな苦しい経験もう二度としたくないから戻りたくない。」という人
「あの頃と全く同じ条件だったら、どうせ同じ事か似たような事しかしないだろうから、もどりたくない。」と言う人
「今の頭で、昔に戻れるんだったら、全然違う人生になるかも知れないので、戻りたい。」と言う人。


その答えは人それぞれです。私自身は、その時の気分によって答えが変わります。

どうしても取り戻したい女性がいる男が、6回も過去に戻って精一杯の努力をしても、「結果は変わらない」というこのドラマのここまでのストーリー展開は、単純なハッピーエンドでは終わらない予感がします。
若者が、過去に遡って重要場面で瞬発力や決定力を見せることはできても、長い時間をかけて醸成していくような「二人の愛」には不充分かもしれないと暗示しているからです。

愛だけの話ではなく、仕事においてもこの話は当てはまるかもしれません。

ビジネスでの成功者が、「偶然の出会いで大きく人生が変わり、成功することができた。」と言うことがあります。でも、同じ出会いをした人や似たような出会いをした人は、成功者以外にもたくさんいます。そして彼ら全員が成功している訳ではありません。その出会いを一番有意義なものにすることに出来る能力・意志を持っていたものが成功者になっている と言う方が正確かも知れません。

プロポーズ大作戦」は青春ラブコメディなのに、最後はビジネスに結びつけてしまう文章を書いてしまい、ちょっとウザイ感じになってきました。ここらあたりで第1回を終わった方がよさそうです。では、また次回。

(参考)
フジテレビ 「プロポーズ大作戦」の番組サイト
http://www.fujitv.co.jp/propose/index2.html