動的平衡2


福岡伸一氏は生物学者でありながら、とても文学的な思索と表現に優れている。
昨年末に出版された『動的平衡2』では、これまでの彼の本以上に、より文学的に『生命』について語られている。


「生命とは自己複製を行うシステムである」という学問的な定義に疑問を投げかける形で、遺伝子は『産めよ殖やせよ』だけでなく『自由であれ』というメッセージを持っていると言う。
遺伝子は楽譜でありその演奏方法は各自によるという例えや、
遺伝子を起動させるスイッチがあるという例えがでてくる。


父の四十九日の法要を今週末に控え、


両親が伝え育んでくれた遺伝子を、僕は僕なりにちゃんと演奏しているだろうか?
正しい順番でスイッチを押しているだろうか?

と自分自身に問いかけてみる。

動的平衡2 生命は自由になれるのか

動的平衡2 生命は自由になれるのか

動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか

動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

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