タバコ屋

会社の近くにタバコ屋がある。間口3メートル、奥行き3メートル。両脇にタバコと飲料の自動販売機。真ん中には大きな灰皿。奥には窓口があり、老夫婦が椅子に座り手渡しでタバコを売っている。店は開けっ放しなので、外気はどんどん入ってくるが、奥の部屋はクーラーがあり販売窓口方から涼しい風がときおり流れてくる。僕は、このわずかな凉に引かれて、窓口でタバコを買い、その近くで一服するのが日課になっている。
今日の二時頃に行くと、奥の部屋と店の間の扉の間に椅子があり、その上で半ズボンにTシャツの老主人が座ったままうたた寝をしていた。
いつもより多めに冷気が店に流れてきていた。
多分、老主人の心遣いだったのだろう。感謝。

こんな光景を昔は沢山見たような気がする。
街の小さなタバコ屋があちこちにあり、おばあちゃんやおじいちゃんが一日中店番をしていた。
また、夕方には店先に縁台を出し、打ち水をしてステテコ姿で涼んでいるおじいさんやオジサンがいた。
そして、必ずといっていいほど、居眠りをしていた。

タバコを吸う場所に困り、それが返ってストレスとなり、禁煙をした友人もいる。
こういった場所がいつまで生き残るかわからないが、僕がタバコを吸うか吸わないかに関わらず、大事にしていこうと思った次第。

ちょっとノスタルジー入ってます。