SAP(Social Application Provider)

SAPと言えば、今やソーシャルアプリケーションプロバイダーの事を指す場合が多くなった。mixi、GLEE,モバゲーのオープン化から1年程ですっかり世の中が変わってしまったかようだ。巨大SNSのプロットフォームの圧倒的なトラフィックを自社アプリに誘導できる環境は、多くのベンチャーに成功のチャンスを与えた。そして、短期間で圧倒的なユーザー数をつかんだ者、同時に大金をつかんだものが出てきた。
既存の大手ゲーム会社は静観ムード。ゲーマーとは異なる顧客層であることと、大組織を回して収益を取りに行ける市場規模があるか否か、既存ゲームとのカニバリを気にしているとか、いろいろな心配があるようだ。一部の会社が先行して動いているようではあるが、やはり従来のプラットフォームである任天堂DSの3Dにむしろ期待している様子だ。
某大手SAP会社のトップエンジニアがこう言っていた『家庭でみんなで集まってツイスターゲームや人生ゲームをしているような感覚がソーシャルゲームにはある。その感覚が時間と空間を超えて共有できるのがいい』と。
世界進出を視野に入れたSAPは、FacebookTwitter等のプラットフォームを活用したゲームを考えているようだ。開発体制とマーケティング費用も相当なレベルを用意している様子だ。
一方、お金のないベンチャーにもチャンスが無いわけではない。大きな初期コストをかけずに、ローコストで開発・運用・バイラルマーケティングができる環境は整ってはいる。当たりがでるまで(ユーザー数獲得まで)、どこまでお金をつぎこみ、どこまで我慢できるかといった、これまでのネットベンチャーなどの先行投資型のベンチャーがたどってきた道のりを歩くことになる。そして、お金を集める能力もベンチャー経営者には求められることになるだろう。こまごまといろいろやってたら、偶然当たったというラッキーで急成長するのは確率のとても低い話になってきている。
能力あるチャレンジャーに幸あれ。と願う。