卒業間近の就職説明会

 卒業シーズンを約1カ月後に控え、就職が内定していない大学4年生らを支援しようと、東京都と東京労働局が共催する合同就職面接会が16日、東京・新宿で開かれ、約2400人の学生たちが参加した。情報技術(IT)、不動産、食品関係など約140社のブースが並んだ会場は、面接を待つリクルートスーツ姿の大学生らでひしめき合った。(出典:47NEWS)

 内定率70%。就職浪人・留年を選択するものも少なくないと聞く。
 終身雇用を前提とした新卒採用システムは、学生にとってはまさに人生最大の戦いでもあるし変曲点だ。どんな学生生活を送っていようが、どこの会社に就職し何をやるかによって、その後何十年の会社員人生がほぼ決まってしまう。勉強してれば良かった大学入学試験とちがって、全人格的に評価されるような選考をされる上に、結果の予想が全くつかない戦いでもある。マニュアルも試験情報もネットを駆けめぐり、企業の面接担当者との化かし合いの様相さえある。自己分析もやりすぎるとしぼんでしまうし、若者の特権である根拠の無い自信も喪失していく。
 入社後の展開や運によっては、レールから自らドロップアウトする転職、レールからの転落・喪失による転職、挽回やリベンジを果たすための転職、新しい産業や職種へのチャレンジ転職、スキルアップ・キャリアアップの転職等は可能だ。
 一方、企業も長期的な視野で新卒をとったものの、事業環境の変化や事業構造の変化によって、過剰人材を抱えたり、人材不足に陥るのが常でもある。

 人材紹介事業、求人広告事業の社会的意義はここにある。

 今年の就職がうまくいった人、うまく行かなかった人も、自分を信じて入社後は精一杯仕事に打ち込んで欲しい。その先には出世、報酬等に加えて、社内外での選択の自由度が広がっていくから。