いのちを守りたい

 いのちを守りたい。
 国民の生命と財産を守るのが国の仕事だから、当然と言えば当然の言葉なんだが、一国の首相の施政方針演説の冒頭に持ってくる言葉としては、正直違和感を感じた。消え入りそうないのちを前に心臓マッサージをしているような緊迫感もなく、自殺者が多い日本を憂う場面でもなく、えっ?何の話?と思ってしまった。いのち に深い哲学や理念や悲しみ等があり、それをベースとして政治しますと言いたいんだろうけど、残念ながら伝わってこなかった。
 日本を変えて欲しいから選択されたのだから、本当に変えて欲しい。早々と元にもどるような事は勘弁だ。次回は覚悟が伝わる演説を期待する。


 会社を守りたい。来年の社長の新年挨拶を、そんな言葉で始めたくはない。この場合、せっぱつまっていてリアルで具体的な話であり、説得力はあるけど、めでたくはない。
 やっぱり、ブランドを守りたい、とかの言葉で始めてみたいな。もっとも、その前にブランドを作らなきゃだめだけど。あっ、ブランドを創りたい と今年に言っておけば良かった。