JAL

 JALは通常どおり運行している。
 『会社更生法の適用申請と企業再生支援機構による支援決定から一夜明けた日本航空20日午前の時点で大きな混乱はなく通常運航を続けている。(NKKEI NET)』
 
 一方、ANAの株価は4日続落。
 『企業再生支援機構の下で多額の公的資金を注入するため、民間企業として自力での黒字化を目指すANAにとって事業環境が不利にならないか見極めたいとの思惑から、買い手控えムードが広がっている(中略)ANAの株価は年初から急ピッチで上昇。昨年12月30日終値では252円だったが、今月12日には304円まで上昇する場面があった。JAL株の急落の反動で買いが膨らんでいた面があり、短期筋などから利益確定の売りも出やすいようだ。(NIKKEI NET)』

 デジャブ感覚がある。

 ナショナルフラッグキャリアと言えば、かってのKDDもそうだった。日本の国際通信を独占する会社として長く栄華を極めたものの、競争自由化により単体での生き残りを諦め、DDIとの合併を選んだ。

 新興大手通信会社のMCIワールドコム、グローバルクロッシングも破綻し、チャプター11を申請した。他の通信会社の株は暴落した。営業を継続した2社は、借金棒引きの強さを活かし、国際通信での極端な安売り競争をしかけ、市場は混乱した。結局2社とも最終的には大手通信会社に身売りした。買いたたかれたのは言うまでもない。買い手にとっては安い買い物だった。

 再生は容易ではないだろう。

 株主や債権者に多大な損失をかぶせた上に税金を投入する訳だが、迷惑なゾンビ企業にならないことを祈る。