夜のスカイツリー

家への帰り道、蔵前通りから江戸通りに入り浅草を抜け、言問西交差点を右折し、言問橋に入る。
正面にスカイツリーのライトアップが見えてくる。本体は水色で、展望台の所は灯台の光のように回転している。近未来的な印象を受けた。
いつもはガラガラのこの道も、夜11時前というのに幾分混んでいて、左車線に車が何台が停まっている。この光景の写真を撮っているようだ。
僕も慌てて携帯を取り出し、車の中から写真を撮ってみた。

いつもは橋を渡りきると左折するが、直進しスカイツリー近づいていくとライトアップが消えてしまった。午後11時までのようだ。
真下からスカイツリーを見上げ、写真を撮った。
巨大な構造物がにょっきりと曇り空に突っ立っている。このまま飛んで行ったとしても、僕は驚かないだろう。

帰宅して調べると、ライトアップは日替わりで行っているそうで、僕が見たのは、テーマ『粋』のバージョンだと思う。

一つは隅田川の流れをモチーフに水色に光る「粋(いき)」で、江戸っ子の心意気をイメージしています。
もうひとつの「雅(みやび)」は、江戸紫をテーマカラーに金箔のように光がちりばめられ、江戸のまちで育まれた美意識を表現しています。
出典:NHK

申し訳ないが、隅田川が水色に見えた経験が僕にはない。
江戸っ子の心意気を水色と感じたこともない。
あえて想像力をたくましくしたら、あの金属でできた巨大な構造物の中に、液体のようなまたはスライムのようなものが流れているようには見えなくもない。それは科学がもっと進化した未来に発明・発見されるもののイメージと言っていいかも知れない。
風流のわからない男が、無粋なことを言ってしまったと思うが、テクノロジーが未来を変えてくれるかも知れないという期待の象徴として今暫くは見上げていたい。


常々、友人からは『粋』も『雅』もわからない男と言われてしまう理由は、こんなこと言うからだろうね。